会社のメールソフトは添付ファイルの容量に制限がかけられていることが多く、容量の大きいパワーポイントの資料だとサイズオーバーで送れないことってあると思います。
またパワーポイントのファイルサイズが大きすぎると、プレゼンテーション本番のときにスライドショーの動きがカクカクすることもあります。
メールで送れない・スライドショーの動作が重いを解決するには、パワーポイントを圧縮してファイルサイズを減らすことが有効です。
そこでこの記事では、パワーポイントを圧縮して容量サイズを小さくする方法をご紹介したいと思います。
この記事の概要
- パワーポイントを圧縮してファイル容量を小さくする方法
では、詳しく解説していきすね!
動画でも解説しています
パワーポイントのファイル容量が大きくなる原因
ExcelやWordで作った資料と比べると、PowerPointで作成した資料はどうしてもファイルサイズが大きくなりがちです。、
パワーポイントのファイルサイズが大きくなってしまうのは、以下のような原因が考えられるでしょう。
- スライド内の画像サイズが大きい
- オブジェクトに複雑な書式設定をしている
- スライド内の動画サイズが大きい
- グラフ挿入時にExcelのブック全体を挿入している
- 余計なレイアウトが含まれている
- データサイズの大きいフォントデータが含まれている
パワーポイントのファイル容量が大きいときのデメリット
パワーポイントのファイル容量が大きい場合、以下のようなデメリットが想定されます。
- メールでパワーポイントのファイルを送れない
- スライドショーで動作がカクカクする
企業のメールソフトには添付ファイルのサイズに制限がかけられており、10MB以上の添付ファイルを送ることができないことが多いです。
動画ファイルでもない限り10MBを超えることは滅多にないかもですが、画像を多用するパワーポイントの資料だと10MBを超えてしまうこともありますよね。
また、ファイルサイズが大きいとスライドショー時に動作がカクつき、アニメーションなどが正しく動作しないこともあります。
だからこそ、PowerPointのファイルは圧縮してできるだけ軽くしてあげることが大切なのです。
パワーポイントで画像を圧縮してファイル容量を減らす方法
パワーポイントのファイル容量が大きい原因は色々とありますが、中でもスライド内の画像サイズが大きいことが一番の原因です。
PowerPointにはスライド内の画像を圧縮する便利な機能が搭載されており、画像を圧縮することでパワーポイントのファイルサイズを大幅に減らすことができるのです。
パワーポイントの画像を一括で圧縮する方法
まずはパワーポイントのスライド内にある画像を一括で圧縮する方法をご紹介します。
パワーポイントの画像を一括で圧縮するには、ファイルの保存時にあるツールから画像の圧縮をクリックします。
すると画像の圧縮オプションが表示されるので、3つの圧縮レベルからお好みの解像度を選んでOKをクリックします。
解像度のレベルは以下の3つの選択肢が用意されています。
- HD(330ppi):高解像度表示用の高品質
- 印刷用(220ppi):ほとんどのプリンターと画面で優れた品質を得られます
- Web(150ppi):Webページやプロジェクターに最適
- 電子メール用(96ppi):ドキュメントのサイズを最小限に抑え、共有に適しています
元の画像サイズにもよりますが、150ppiが一番見た目と圧縮のバランスが良いと思います。
220ppiだと解像度は高いですが圧縮レベルは低いですし、96ppiだと圧縮レベルは大きいですが画質がかなり低いです。
最後に保存をクリックすれば完了です。
元々15MBもあったファイルでしたが、上記手順で画像を220ppiに圧縮することで1.3MBまで減らすことができました。
画像を圧縮すると元の画像は消えてしまうので、名前をつけて別ファイルとして保存しておくと良いでしょう。
パワーポイントで特定の画像を圧縮する方法
上記の方法ではスライド内の画像を一括で圧縮する方法でしたが、パワーポイントでは特定の画像のみ圧縮することも可能です。
パワーポイントで特定の画像を圧縮するには、圧縮したい画像を選択した状態で図の形式タブから図の圧縮をクリックします。
圧縮オプションの設定画面が開かれるので、お好みの解像度を選んでOKをクリックすれば完了です。
圧縮レベルは先ほどと同じ3段階から選ぶことができます。(画像サイズが小さい場合は選択肢が表示されないこともあります)
- HD(330ppi):高解像度表示用の高品質
- 印刷用(220ppi):ほとんどのプリンターと画面で優れた品質を得られます
- Web(150ppi):Webページやプロジェクターに最適
- 電子メール用(96ppi):ドキュメントのサイズを最小限に抑え、共有に適しています
ちなみに特定の画像のみ圧縮したい場合は、必ず設定にあるこの画像だけに適応するにチェックを入れときましょう。(デフォルトでオンになっているはずです)
パワーポイントで画像のトリミング部分を削除する
パワーポイントでトリミングした画像は、トリミング部分を非表示にしているだけでデータとしては残っています。
そのため画像のトリミングをした部分を削除することで、ファイルサイズを小さくすることができます。
トリミングした画像を選択した状態で、図の形式タブから図の圧縮をクリックします。
図のトリミング部分を削除するにチェックをいれて、最後にOKをクリックすれば完了です。
以上の手順で画像のトリミング部分を削除することができました。
パワーポイントの保存時に自動で画像を圧縮する方法
パワーポイントのオプション設定から規定値を設定することで、ファイルの保存時に自動的に画像を圧縮することができるようになります。
パワーポイントのファイルを保存するときに自動的に画像を圧縮するには、以下の手順で設定を変更していきます。
まずはファイルタブをクリックして、左サイドバーからオプションをクリックします。
続いて詳細設定のページにあるイメージのサイズと画質の項目から、規定の解像度を「330ppi」「220ppi」「150ppi」「96ppi」の中から選びます。
最後にOKをクリックすれば完了です。
以上の手順で、ファイル保存時にスライド内の画像を自動で圧縮できるようになりました。
パワーポイントのファイルを圧縮するその他の方法
パワーポイントのファイル容量を減らすには、画像を圧縮する以外にも様々な方法があります。
ここではパワーポイントのファイルを圧縮するその他の方法についてまとめてご紹介しまs。
オブジェクトを画像に置き換える
図形や画像などオブジェクトに複雑な書式変更を加えていくと、オブジェクトのサイズ容量がどんどん大きくなってしまいます。
例えばこちらの画像は書式の変更で複数のアート効果を付け加えており、元の画像よりもかなりデータ容量が大きくなっています。
書式設定の情報が含まれたオブジェクトはデータ容量が大きいので、オブジェクトを画像として貼り付けることでファイルサイズを減らすことができます。
画像として貼り付けたいオブジェクトを選択し、右クリック→切り取りをクリックします。
次に右クリックを押して、貼り付けのオプションから図を選びます。
すると先ほどコピーしたオブジェクトを、画像として貼り付けすることができました。
グラフ挿入時にExcelのブックを埋め込まない
Excelで作成したグラフをパワーポイントに貼り付ける際、Exceのブックを埋め込むとファイル容量が大きくなってしまいます。
そのためExcelで作成したグラフをパワーポイントに貼り付けるときは、ブックを埋め込むは選ばない方がいいです。
ブックを埋め込んで貼り付けると編集は楽ですが、ファイルサイズを小さくしたいときは貼り付けオプションでデータでリンクまたは図を選びましょう。
どうしてもブックを埋め込みたい場合は、Excelファイルには余分な情報は載せず軽い状態で埋め込むようにしましょう。
レイアウトマスターで不要なレイアウトを削除する
パワーポイントにはレイアウトマスターという全てのスライドの書式を一括で変更できる機能があります。
スライドマスターには様々なレイアウトがあらかじめ保存されていますが、使っていないレイアウトを削除することでファイルを圧縮することができます。
まずは表示タブからスライドマスターをクリックします。
左サイドバーから不要なレイアウトを選択し、右クリック→レイアウトを削除をクリックします。
キーボードのCtrlを押しながらクリックすることで、複数のレイアウトを同時選択することも可能です。
スライド内の動画を圧縮する
フライド内に動画を貼り付けている場合は、動画を圧縮することでファイルサイズを小さくすることができます。
パワーポイントでスライド内の動画を圧縮するには、以下の手順で行います。
ファイルタブから左サイドバーの情報をクリックし、メディアの圧縮からお好きなサイズを選びます。
動画の圧縮レベルは以下の3つから選ぶことができます。
- フルHD(1080P)
- HD(720P)
- 標準(480P)
変換したいサイズを選ぶと動画の圧縮が開始されます。
ファイル内にフォントデータを含めない
スライド内で使っているフォントをどの環境でも正しく表示させるために、ファイル内にフォントデータを埋め込むことが可能です。
ただし、フォントデータはサイズもかなり大きいので、なるべく汎用的なフォントを使うことで対応し、フォントデータは埋め込まないようにしておきましょう。
まずはファイルタブをクリックして、左サイドバーからオプションをクリックします。
保存の項目にあるファイルにフォントを埋め込むにチェックを外した状態で、最後にOKをクリックすれば完了です。
PowerPointをPDFに変換すると簡単に大幅圧縮できる
相手に資料を送る時パワーポイントの形式に拘らないのであれば、PowerPointをPDF形式に変換すればサイズをかなり圧縮することができます。
パワーポイントの資料をPDFに変換するだけで、元々16MBあったファイルを0.5~2MBまで減らすことができました。
PowerPointをツールなしで簡単にPDFに変換する方法
パワーポイントからPDFへの変換は特別なツールがなくても、保存時のファイル種類を変更することで簡単に変換することができます。
名前をつけて保存するときの画面で、ファイル種類からPDFを選びます。
PDF変換時に解像度を標準または最小サイズから選ぶことも可能です。
圧縮レベルで標準を選んだ場合は、元々15MBあったPowerPointのファイルが2MBのPDFに変換されました。
圧縮レベルで最小サイズを選んだ場合は、元々15MBあったPowerPointのファイルが0.5MBのPDFに変換されました。