エクセルでは足し算や引き算など様々な計算をすることができますが、中でも掛け算はビジネスシーンでも頻出の計算になります。
そこでこの記事ではExcel(エクセル)を使った掛け算の方法について、初心者にも分かりやすく詳しく解説していきたいと思います。
一言で掛け算と言っても様々なやり方や活用術があるので、基本的な方法から応用テクニックまで幅広くご紹介していきます!
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エクセルで掛け算のやり方
エクセルで掛け算を行う方法としては、「計算式を入力して掛け算を行う方法」と「関数を使って掛け算を行う方法」の大きく2つのやり方があります。
- 計算式を入力して掛け算を行う方法
- 関数を使って掛け算を行う方法
どちらの方法でも掛け算を行うことはできますが、それぞれに一長一短あるため両方のやり方をしっかりマスターしておきましょう。
エクセルで計算式を入力して掛け算を行う方法
まずはエクセルで計算式を使って掛け算を行う方法を解説します。
通常であれば掛け算の計算式は「×」を使いますが、エクセルでは*(アスタリスク)が掛け算の計算式を意味します。
例えば10×10の掛け算を計算したい場合、エクセルでは=10*10と入力するのが正解です。
計算式を使った掛け算の実践練習
今回はこちらの商品Aの売上を使って算出してみましょう。
売上を計算するには「販売価格×販売数」の掛け算なので、C3とD3の2つのセルを掛け算することで計算ができます。
まずは計算結果を入力したいセルを選択し、=を入力します。
続いて販売価格のC3のセルをクリックします。すると選択したセルが自動的に計算式に入力されます。
次に掛け算の計算式の*を入力します。
続いて販売数のD3のセルをクリックすれば、先ほどと同様に選択したセルが計算式に入力されます。
最後にキーボードのEnterをクリックすれば完了です。
エクセルで関数を使って掛け算を行う方法
続いてはエクセルで関数を使って掛け算を行う方法を解説します。
エクセルで関数を使って掛け算をするには、「PRODUCT」という関数を使うのが一般的です。
PRODUCT関数の書式がこちらになります。
PRODUCT関数では指定した範囲の数値を全て掛け算することができるので、掛けたい値が複数ある場合にはかなり便利な関数です。
PRODUCT関数を使った掛け算の実践練習
PRODUCT関数を使って商品Aの総売上を計算してみましょう。
ちなみに総売上は「販売価格×平均販売数×販売年」の3つの数値の掛け算で算出していきます。
まずは計算結果を入力したいセルを選択し、=PRODUCTと入力します。
次に(を入力して、=PRODUCT(という状態にします。
続いて掛ける値となるC3~E3のセルを選択し、=PRODUCT(C3:E3という状態にします。
次に)を入力して、=PRODUCT(C3:E3)という状態にします。
最後にキーボードのEnterをクリックすれば完了です。
エクセルで掛け算の応用テクニック
ここからはエクセルで掛け算に関する応用テクニックをご紹介していきます。
エクセルで複数の掛け算を一気に行う方法
エクセルで複数の掛け算を一気に行う方法を解説していきます。
例えばこちらの表のように、複数の掛け算が必要な場合に便利なテクニックです。
最初に商品Aの売上については、*またはPRODUCT関数を使って計算してください。
続いて計算結果が表示E3のセルを選択して、セルの右下にある点を左クリックしながら下にスライドしていきます。
すると「オートフィル」という機能によって、E3に入力していた数式を他のセルにコピペすることができました。
オートフィルの便利なところはE3の数式そのままコピペするのではなく、数式の組み合わせはそのままで参照セルだけを自動的に変更することができます。
エクセルで掛ける数値を固定して掛け算する
エクセルでかける数値を固定して掛け算する方法を解説していきます。
下記のように商品別に税込価格を計算するときなど、掛ける数値を固定して計算したいときに便利なテクニックです。
参照するセルを固定したい場合は、$マークをつけて絶対参照の形式で参照します。
関連:「エクセルで関数や計算式で参照するセルを固定する方法」
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まずは商品Aの税込価格を計算するために、税抜価格に消費税10%を加えた=C3*(1+F3)の計算式を入力します。
今回は商品A以外にも税込10%のF3のセルを参照したいので、=C3*(1+$F$3)として絶対参照に変更します。
ちなみに絶対参照の$マークはキーボードのF4を押すことで簡単に入力できます。
後はD3のセルをオートフィルでコピペするだけです。
消費税10%は絶対参照で固定しているため、オートフィルでコピペしてもセルを固定して掛け算することができました。
エクセルで掛け算と足し算を同時に行う
エクセルで掛け算と足し算を同時に行う方法を解説していきます。
下記の表のように複数の掛け算の結果を、足し算して合計を出したいときに便利なテクニックです。
通常の手順であればそれぞれの掛け算を計算した後に、掛け算した結果をSUM関数を使って合計していくはずです。
しかし、「SUMPRODUCT」という関数を使うことで、掛け算と足し算を同時に計算することができます。
SUMPRODUCT関数の書式がこちらになります。
今回のケースであれば計算結果を入力したいセルを選択し、=SUMPRODUCT(C3:C7,D3:D7)と入力するのが正解です。
以上の手順で、掛け算と足し算を一発で計算することができました。
SUMPRODUCT関数で#VALUE!でエラーとなる
SUMPRODUCT関数で掛け算と足し算を同時に行った際、計算結果のセルに#VALUE!が表示されエラーになってしまうことがあります。
SUMPRODUCTで#VALUE!になる原因として一番多いのが、選択する参照セルの範囲がずれてしまっているケースです。
SUMPRODUCT関数でセルを範囲選択する場合、必ず行や列の数が一致しておく必要があるのでご注意ください。
エクセルで掛け算の結果を四捨五入・切り上げ・切り下げをする
エクセルで掛け算の結果を四捨五入・切り上げ・切り下げする方法を解説します。
関連:「エクセルで小数点以下を四捨五入・切り上げ・切り捨てして整数にする方法」
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エクセルで掛け算の結果を四捨五入する
エクセルで掛け算の結果を四捨五入したい場合は、数値を四捨五入できる「ROUND」という関数を使います。
今回は下記のケースを事例に、D列に四捨五入した割引価格を入力していきましょう。
ROUND関数の書式は以下の通りです。
第1引数には四捨五入したい値を、第2引数には四捨五入を行う桁数を指定していきます。
今回のケースではまずは割引価格を表示するD3のセルに、=ROUND(C3*(1-$F$3),0)と入力します。
第1引数にはC3*(1-$F$3)と掛け算の計算式を入力し、第2引数には小数点以下で四捨五入されるように0を入力しています。
後はD3のセルをオートフィルでコピペするだけです。
以上の手順で、掛け算の結果を四捨五入した状態で表を埋めることができました。
エクセルで掛け算の結果を切り上げする
エクセルで掛け算の結果を切り上げしたい場合は、数値を切り上げできる「ROUNDUP」という関数を使います。
今回は下記のケースを事例に、D列に小数点以下を切り上げた割引価格を入力していきましょう。
ROUNDUP関数の書式は以下の通りです。
四捨五入をおこなうROUND関数と同じで、第1引数には切り上げ行う元の数値を、第2引数にはどの位で切り上げを行うのかを指定していきます。
今回のケースではまずは割引価格を表示するD3のセルに、=ROUNDUP(C3*(1-$F$3),0)と入力します。
第1引数にはC3*(1-$F$3)と掛け算の計算式を入力し、第2引数には小数点以下で切り上げされるように0を入力しています。
後はD3のセルをオートフィルでコピペするだけです。
以上の手順で、掛け算の結果を小数点以下で切り上げた状態で表を埋めることができました。
エクセルで掛け算の結果を切り下げする
エクセルで掛け算の結果を切り下げしたい場合は、数値を切り下げできる「ROUNDUDOWN」という関数を使います。
今回は下記のケースを事例に、D列に小数点以下を切り下げた割引価格を入力していきましょう。
ROUNDDOWN関数の書式は以下の通りです。
四捨五入をおこなうROUND関数と同じで、第1引数には切り下げたい数値を、第2引数にはどの位で切り上げを行うのかを指定していきます。
今回のケースではまずは割引価格を表示するD3のセルに、=ROUNDDOWN(C3*(1-$F$3),0)と入力します。
第1引数にはC3*(1-$F$3)と掛け算の計算式を入力し、第2引数には小数点以下で切り下げされるように0を入力しています。
後はD3のセルをオートフィルでコピペするだけです。
以上の手順で、掛け算の結果を小数点以下で切り上げた状態で表を埋めることができました。
エクセルで掛け算の計算結果が間違って表示される原因
エクセルで掛け算を行ったとき、掛け算の計算結果に明らかに間違った数値が表示されることがあります。
Excelの不具合という可能性も考えられますが、大半のケースが掛け算に使った数値に小数点以下の数値が含まれていることが原因です。
例えばこちらのシンプルな3×3の掛け算をみてみると、答えは「9」が正しいはずなのに計算結果には「8.832」という細かい数値が表示されています。
エクセルの画面上は①も②も「3」という値が表示されていますが、実は小数点以下を四捨五入して表示されているだけで実際の値は「2.56」と「3.45」が正しいのです。
エクセルの計算結果が明らかにおかしいなというときは、計算に使っている値に小数点以下が隠されていないかをチェックしてみましょう。