エクセルで関数や数式を入力すると、本来であれば入力したセル上に自動的に計算結果が表示されます。
しかし、場合によっては関数や数式が反映されず、計算結果が正しく表示されないことがあります。
そこでこの記事では、Excel(エクセル)で関数や数式が反映されない原因と対処法について、分かりやすく詳しく解説しています。
エクセルで関数や数式が反映されない
会社の同僚やこのブログを読んでくれた読者様から、「エクセルで関数や数式が反映されません」という困りごとをよくいただきます。
エクセルでは関数や数式を入力すると自動で計算できますが、何らかの原因で入力した関数や数式が反映されないことがあるようです。
よく報告される現象としては、大きく分けてこちらの2つのパターンがあります。
- 数値を変更して再計算したときに反映されない
- 関数・数式のまま表示されて反映されない
数値を変更して再計算したときに反映されない
こちらは既に入力された計算式の値を変更したときに、数式が反映されずに計算結果が変わらないというケースです。
例えば下記のように、2つのセルを足し合わせた計算式が入力されているとします。
D3のセルにはB3とC3を足し合わせた数式が入力されています。
本来だとC3のセルを5から10などに変更すると、自動で再計算されて正しい計算結果が表示されます。
しかし、何かしらの理由で値を変更しても反映されずに再計算されないという症状です。
関数・数式のまま表示されて結果に反映されない
こちらのケースでは、関数や数式がそのまま表示されてしまって計算結果に反映されないというケースです、
本来であれば関数や数式を入力すると、その結果の値が表示されるはずです。
しかし、何かしらの理由で関数や数式が反映されずそのまま表示されるという症状です。
エクセルで関数や数式の再計算が反映されない原因と対処法
ここからは1つめの症状としてご紹介した、エクセルで関数や数式の再計算が反映されない原因と対処法をご紹介していきます。
エクセルではデータが重いファイルでの動作を安定させるために、再計算を自動で行わない手動計算の設定が用意されています。
計算結果が自動で反映されない場合は、再計算時の設定が操作ミスなどでこの手動計算になっていることが原因です。
手動計算で計算結果に反映するためには、数式が入力されたセルをダブルクリックするか、キーボードのF9を押す必要があります。
エクセルで再計算を手動から自動に戻す方法
エクセルで手動計算から自動計算に変更するには、下記の手順で行います。
数式タブの中にある計算方法の設定と書かれたボタンから、自動をクリックして選択するだけです。
以上の手順で、手動計算から自動計算に変更することができました。
ちなみにキーボードのAlt→M→X→Aの順番で押すだけでも、計算方法を自動に変更することが可能です。
エクセルで関数や数式のまま表示される原因と対処法
ここからは2つめの症状としてご紹介した、入力した関数や数式がそのまま表示される原因と対処法をご紹介していきます。
エクセルで関数や数式がそのまま表示される場合、下記の2つの原因が考えられます。
- セルの書式が”文字列”になっている
- 数式表示モードになっている
セルの書式が文字列になっている
入力した関数や数式がそのまま表示される場合、セルの書式が文字列になっている可能性があります。
セルの書式が文字列になっていると関数や数式がただの文字として認識されるため、計算結果に反映されずに数式そのものが表示されてしまいます。
セルの書式が文字列になっている場合、下記の手順でセルの書式を数値に変更してみましょう。
書式を変更したいセルを右クリックして、表示されるメニューからセルの書式設定をクリックします。
設定画面が表示されるので、分類の中から数値を選択してOKをクリックします。
以上の手順で、セルの書式を数値にして数式を反映できました。
ちなみにキーボードのCtrlとShiftを同時押ししながら^を押すことでも、セルの書式を数値に変更することができます。
数式表示モードになっている
入力した関数や数式がそのまま表示される場合、数式表示というモードになっている可能性があります。
数式表示モードがオンになっていると、セルに入力した関数や数式がそのまま表示される状態になります。
数式表示モードから元に戻すには、数式タブにある数式の表示のボタンをクリックするだけです。
ちなみにキーボードのCtrlとShfitを同時押ししながら@を押すことでも、数式表示のオン・オフを切り替えることができます。
エクセルで関数が反映されないときの最終手段
上記手段でも解決することができない場合、最終手段として試したいショートカットがこちらです。
Ctrl + Alt + F9:すべてのブックを再計算する
こちらは開いているブックのすべてのワークシートを計算するショートカットで、変更していないセルも含めてすべて再計算することができます。
データが多いとファイルが固まる可能性があるので、事前にしっかりと保存しておくとよいでしょう。