あれってどうやって作成するんでしょうか?
プレゼンで商品の国別シェアを語るときなど、白地図に色をつけた画像のようなスライドを見かけることがあると思います。
実はパワーポイントには塗り分けマップという名前で、上記のような白地図を塗りつぶしたマップを簡単に作れる機能があります。
そこでこの記事ではPowerPoint(パワーポイント)の塗り分けマップの作り方・使い方ついて、初心者の方でも分かりやすいように解説していきます。
2016以前のバージョンをお使いの方は、記事の最後にご紹介している方法を参考にしてください。
パワーポイントの塗り分けマップはグラフの1つ
パワーポイントでは縦棒グラフや折れ線グラフなど、様々なタイプのグラフを簡単に作ることができます。
定時でカエルPowerPointでグラフを作る方法を教えてください。オフィスうさぎExcelで作ったグラフを貼り付ける以外にも、PowerPointだけでグラフを作ることもできるよ。この記事ではPow[…]
実はこの記事でご紹介している塗り分けマップも、特殊なグラフの1つでExcelの表をもとに簡単に作成することが可能です。
世界地図を表示した国単位の塗り分けマップはもちろん
日本地図を表示した県単位の塗り分けマップを作ることも可能です。
パワーポイントの塗り分けマップで世界地図を作る方法
こちらの企業Aの国別シェアのマップを事例に、世界地図を使った塗り分けマップの作り方をご紹介します。
まずは挿入タブからグラフのボタンをクリックします。
するとパワーポイントで作成可能なグラフの一覧が表示されるので、その中から塗り分けマップを選んでOKをクリックします。
するとスライド上に世界地図の塗り分けマップが挿入されます。
次に、塗り分けマップのデータ部分を編集していきます。
マップ部分を右クリックし、表示されるメニューからデータの編集をクリックします。
すると塗り分けマップの元となる、生データが記載されたExcelシートがパワポ上に表示されます。
地図上で塗りつぶしたい国名を表側に入力し、その横に具体的な数値を入力します。
Excelファイルの入力が完成したら、右上の閉じるマーク(×)をクリックします。
続いて、マップ上で右クリックをしてデータの選択をクリックします。
すると設定画面とExcelファイルが開かれるので、設定画面のグラフデータの範囲をクリックし、Excelの表部分を選択してOKをクリックします。
以上の手順で、世界地図の塗りつぶしマップを作成することができました。
塗り分けマップで中国や日本が表示されないときの対処法
ちなみにExcel上で国名を入力しているにも関わらず、マップ上にデータが反映されないことも多々あります。
データが正しくマップに表示されない場合は、まずは入力した国名が正式名かどうか、誤字がないかを確認してください。
中国と日本が塗り分けマップに表示されない場合は、名称を中華人民共和国と日本国と入力すれば表示されるようになるはずです。
アジアや南米など特定の地域のみに塗り分けマップを拡大する方法
デフォルトでは世界地図全体が表示されていますが、アジアや南米など特定の地域に拡大した塗り分けマップを作ることも可能です。
例えば南米に特化した塗り分けマップをつくりたい場合、Excelには南米に含まれる国のみ入力します。
次に塗り分けマップを右クリックし、データ系列の書式設定を選択します。
系列のオプションにあるマップ領域の項目から、自動または複数の国/地域を選択します。
するとExcelに記載した国名を自動認識し、関連する南米のみの拡大マップを表示することができるはずです。
マップ領域の設定が自動だとイメージ通りにならない場合は、塗りつぶしをしない国も含めてExcel上に記入します。
表示させたい全ての国名を入力した上で、マップ領域の設定をデータが含まれる地域のみを選択します。
以上の手順で、特定の地域のみに拡大した塗り分けマップを作成することができます。
パワーポイントで日本地図の塗り分けマップを作る方法
デフォルトでは世界地図が表示されますが、画像のような日本地図の塗り分けマップを作ることも可能です。
世界地図の塗り分けマップ作る手順と途中までは同様で、まずは挿入タブからグラフのボタンをクリックします。
パワーポイントで作成可能なグラフの一覧が表示されるので、その中から塗り分けマップを選んでOKをクリックします。
するとスライド上に世界地図の塗り分けマップが挿入されます。
次に、スライド上に挿入された塗り分けマップを右クリックし、表示されるメニューからデータの編集をクリックします。
Excelファイルが開かれるので、Excel上に色塗りしたい県名と数値を入力していきます。
Excelファイルの入力が完成したら、右上の閉じるマーク(×)をクリックします。
続いて、マップ上で右クリックをしてデータの選択をクリックします。
すると設定画面とExcelファイルが開かれるので、設定画面のグラフデータの範囲をクリックし、Excelの表部分を選択してOKをクリックします。
続いて、マップ上で右クリックをして、データ系列の書式設定を選択します。
系列のオプションにあるマップ領域の項目から、自動または国/地域を選択すれば完了です。
以上の手順で、日本地図の塗り分けマップを作成することができました。
日本地図の塗り分けマップを大きく拡大表示する方法
関東や東北など特定の地域に拡大した塗り分けマップを作成することも可能です。
例えば東北にフォーカスしたマップを作りたい場合、Excelには東北の県名のみを全て入力します。
マップ領域の設定で、データが含まれる地域のみを選択します。
以上の手順で、特定の地域に拡大した塗り分けマップを作成することができました。
ちなみに同様の手順で関東地方に特化したマップを作ると、このようにかなり縮小された小さなマップになってしまいます。
実はこれは東京に伊豆諸島や小笠原諸島などの離島も含まれるため、右下に小さく表示されているのが原因です。
これについては塗り分けマップの仕様で対処法がないので、拡大したマップをスクリーンショットするなどの力業で乗り切りましょう。
パワーポイントの塗り分けマップの設定方法
ここではパワーポイントの塗り分けマップの各種設定・カスタマイズ方法について、詳しく解説していきたいと思います。
データラベルを表示する
塗り分けマップ上にExcelに入力したデータの数値を表示することが可能です。
塗り分けマップを右クリックし、データラベルを追加をクリックします。
以上の手順で、塗り分けマップ上にデータ量を表示することができました。
ちなみに、表示されたデータラベルは通常のテキストと同じように、フォントサイズなどの書式を自由に変更可能です。
国名・県名を表示する
塗り分けマップ上に国名や県名を表示することが可能です。
マップ上で右クリックをして、データ系列の書式設定を選択します。
表示される設定画面にマップラベルの項目があるので、すべて表示を選択します。
以上の手順で、国名・県名を表示することができました。
データの量に応じて塗りつぶしの色を変更する
塗り分けマップはデータの大小に合わせて塗りつぶしの色に濃淡をつけることが可能です。
マップ上で右クリックをして、データ系列の書式設定を選択します。
表示される設定画面に最小値と最高値の項目があり、ここからそれぞれの塗りつぶし色を変更することができます。
基本的には最小値も最高値も同系色の色を選び、最小値は薄い色・最高値は濃い色を選ぶといいです。
以上の手順で、塗り分けマップの塗りつぶし色を変更することができました。
マップの周りを塗りつぶす
塗り分けマップではマップの周囲を塗りつぶしすることが可能です。
例えばこちらの画像のように、マップの周囲を青系にして海を表現することができます。
塗り分けマップの周囲を塗りつぶすには、マップの外枠を左クリックし、ホームタブにある塗りつぶしボタンから好きな色を選ぶだけです。
以上の手順で、マップの周囲を好きな色に塗りつぶすことができました。
PowerPoint2016以前の場合は外部ツールを活用する
今回ご紹介した塗り分けマップの機能は、パワーポイント2019から導入された比較的新しい機能です。
パワーポイント2016より以前のバージョンには未対応なので、塗り分けマップを作るには「白地図ぬりぬり」というWEBサービスがおすすめです。
会員登録不要で感覚的に塗り分けマップを作成でき、無料で画像データでダウンロードすることができます。
パワーポイント2016以前のバージョンをお使いの方は、こうした外部ツールを活用してみてはいかがでしょうか。